診療報酬早わかり講座/点数表がよくわかる

短期間で診療報酬を完全マスター

入院料

入院料は、入院基本料、入院基本料等加算、特定入院料、短期滞在手術等基本料からなります。入院料とは、ベッド等の入院環境の整備、医師による医学的管理、看護体制にかかる費用がまとめられた点数です。入院基本料を算定し更に入院基本料等加算を算定します。

特定入院料とは検査、処置等を含んだ包括点数です。短期滞在手術等基本料は、日帰り手術等短期手術を行う場合の

入院基本料+入院基本料等加算

入院基本料として、「一般病棟」、「療養病棟」、「結核病棟」、「精神病棟」と病棟種別毎に点数が設定されています。更に看護師数と患者数の比で7対1等で点数区分が分かれています。

入院基本料等加算は、63項目が設定されており、よく作ったものだと関心します。改定毎に積みあがったのでしょうが、こんなに複雑になってもう少し整理できないものかと思わざるを得ません。一時期、診療報酬の簡素化というのが一つの主題になっていたのですが、電子化されるなかで、そうした議論は行われなくなったのかも知れません。

特定入院料

特定入院料とは包括点数です。入院基本料は基本的に病棟単位で届出するものですが、特定入院料はもう少し小さい単位となります。救命救急やICU(集中治療室)などは少ないベッドを目的に特化した体制を構築し運用しています。また、一部の検査や処置等の特掲診療料が包括されています。

短期滞在手術基本料

手術目的で入院し短期間で退院した場合包括点数です。入院基本料があるからこんな点数いらないのではと思うかもしれません。

例えば、水晶体再建術(白内障手術)ですが、1泊2日や2泊3日で行う医療機関もありますし、日帰りで行う医療機関もあります。当然、日帰りの場合は、医療費的に最も安くすみます。なので、できるだけ入院期間を短くする方に誘導したいと保険者や行政は考えます。また、短期滞在手術は定型的なものが多いので、検査・画像診断を包括的することで、診療報酬請求を簡単にできます。こうしたことから、本項目は設定されています。

この項目は、対象となる手術が決められており、入院期間に応じて点数が設定されています。入院料、検査、画像診断、麻酔料が包括されています。また、入院料は通常1日につき(すなわち毎日)算定しますが、この点数は、入院してから退院まで1回きりの算定となります。なので、レセプトはかなり簡単なものになることが予想されます。